なぜGがキツイか
一般的な転生炎獣デッキは、増殖するGに対して非常に不利な立ち回りをせざるを得ません。
そもそもテーマのデザインとして、転生炎獣は、サンライトウルフを絡めた転生魔法・罠の再利用サイクル、ガゼルの再利用サイクルを用意するまでに特殊召喚を何度もはさみます。
具体的には、ガゼルを通常召喚した後、サンライトウルフ+Jジャガーの盤面を作るまでに6回も特殊召喚をしなくてはいけません。
もちろん、そんなに特殊召喚を繰り返してはカードアドバンテージで不利になり、勝機を逸してしまいます。
「多くのカードをコントロールしているプレイヤーが有利」とする考え方に基づくTCG用語
一般的な転生炎獣デッキの増殖するGに対するケアとして、このサイクルを不十分な地点で止めるプランと、バグースカで止めるプランがありますが、これらのプランではガゼルの再利用や、転生魔法罠の再利用がききません。
つまり、返しの3ターン以降の潤沢なワンショットルートや継戦能力が強みのはずが、Gによる妨害でコンセプト崩壊を起こしてしまうのです。
これはキツイ!!
対策1、増殖するGは汎用カードで止める
前回までの記事より、完全ではありませんが、灰流うららについてはある程度ケアのきくことをお伝えしました。
うららに指名者を発動しなくて良い分、転生炎獣の使用側が指名者を発動するのは、テーマデザインではケアのききづらい増殖するGが有効な場合が多いと言えます。

上のグラフは、汎用カードでGをケア出来る確率を表しています。
そもそも相手の初手にない場合や、ケア出来る場合を除いた、Gがケア出来ない場合の確率は12.2%です。
ぼくはこの12.2%を、お互いが共有するいわゆる事故率と認識しています。
初動率から差し引いて、「運がなかった」と割り切っています。
対策2、最低限の展開をする・妨害を残す
純構築でGのケアが出来ない場合、素引き転生罠を頼りにビタッと止まるか、サンライトウルフでガゼル回収まで進みます。
理由として、前者は妨害を構えられて転生の得意なアドバンテージ勝負に、後者はガゼル・Jジャガーを絡めたワンショットルートを準備出来るからです。
また他方では、○○転生のような他のテーマの混ぜものも有効な場合もあります。
混ぜものの場合、多くの混ぜものは「弱点を補う形」での採用かと思いますので、そちらでケアをされてください。
具体的な例としては、デステニー・フュージョンからのデストロイフェニックスガイや勇者展開の相手ターングリフォン等です。
対策3、構築を罠型に寄せる
これはぼくの肌感覚ですが、「灰流うらら」のケアが上手なデッキは「増殖するG」のケアが難しく、「増殖するG」のケアが上手なデッキは「灰流うらら」のケアが難しい傾向にあるようです。
これは現代遊戯王が、展開を通して制圧する(パターンA)か、最低限の妨害でアドバンテージ勝負する(パターンB)か、またはその両方を目指し、勝利する事を目的としているからだと思います。
このパターンを誘発ケアに当てはめると、パターンAはGケアが難しく(Gが重く)、パターンBはうららケアが難しい(うららが重い)傾向にあると言えます。(これもぼくの肌感覚です)
上記を前提に、転生炎獣のGケアを考えます。
つまり、パターンA寄りの転生炎獣を、パターンBの最低限の妨害でアドバンテージ勝負をするデッキ構築に寄せれば良いということです。
そのサンプルデッキがこちら。

罠型なのに転生罠が少ない理由は、ベイルリンクスを出すと1アドバンテージ損するからです。
具体例を示すと、Gを撃たれる場合、転生モンスター通常召喚時や、ガゼル効果やスピニー効果時が多いと思います。
この場合、ロアーの発動条件を満たそうとすると、ベイルリンクスss分、1ドロー余分にアド差がつきます。
また、非転生時のレイジはファルコ以外をコストにすると2:1交換となります。
せっかくアドバンテージ勝負を持ちかけるコンセプトなのに、こちらから失うのは本末転倒です。
ということで、1枚で完結でき、2コスト分(2アド分)以上のカードを1枚で処理できる神系の罠を採用しています。
この構築では、Gをみたらビタッと止まるか、デステニー素引きの場合はデストロイまで出してターンを渡します。